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キャラクター作家インタビュー8

著作権管理会社でデザイナーとして勤務された後、フリーのデザイナーとして活躍。
現在、韓国在住のゆうりさんにキャラクターデザインの実務と韓国でのキャラクター事情についてお聞きします。

著作権管理会社では、デザイナーとしてどのようなことを学ばれましたか?

会社が預かったキャラクターを、作者に代わってデザイン展開するのが主な仕事でした。
キャラクターの動き、ロゴタイプ、色合い・・・といった全体的なデザインを、アイテムに合わせて考えるという流れを一から学びました。
そうしながら、オリジナルキャラクターの制作も行い、キャラクターを作り出し、「育てる」ということを学びました。

自分がデザインに関わったキャラクターの商品を初めて見た時の感想を教えてください。

とにかく感動でした。これから私はこういう仕事をしていくのだと実感しました。
誰かがこれを手に取るのだと思うとワクワクして、ましてやそれが自分のオリジナルキャラクターだった時には、本当に心臓がドキドキして、その時の気持ちは言葉にできません。

キャラクターデザインのアイデアはどのようにして出されていましたか?

キャラクターに限らず色々な作品や商品を見て、この雰囲気良いなと思うものがあれば、それに合うキャラクターを自分だったらどう描くかと考えたり、面白そうな動物や小さな思いつきから色々なパターンを描いてみたりしました。

キャラクターデザインを行う上で、約束事や制約といったものがありましたら教えてください。

キャラクターを作る上で、考えておかなければならないことのひとつに「色数」があります。
商品化を考えた場合、紙に印刷するだけではなく様々なものにプリントされますので、ものによっては5色まで、6色まで、といった制約がつく場合があります。
ですから、キャラクターはそれ以内の色数で表現できるのが望ましいと思います。

キャラクターのデザイン展開に必要な制作物を教えてください。

キャラクター  :  キャラクターの基本形と、他のポーズを少なくとも3点ほどは必要ではないでしょうか。
設 定  :  背景となる物語や設定、プロフィールなどは必須です。
ロゴタイプ  :  ロゴタイプは、キャラクターの特徴やイメージを表現できる大切なポイントでもあるので、キャラクターとセットで発表すると、よりイメージが伝わりやすくなります。

きちんとしたコンセプトをもって生まれたキャラクターは、数パターンの動きとロゴタイプ、最初はそれだけでもいいんです。
サブキャラクターや複雑なデザインなどは、描き続けて少しずつ展開してあとから徐々に増やしていけばいいものです。
それから、こういうイメージのキャラクターで、こういう展開をするのだという、世界観がわかるようなデザインがあるといいと思います。

キャラクターデザインを行うにあたって、心掛けていることはありますか?

こうでありたいと思うのは、「わかりやすい」「単純」「かわいらしい」です。
どこまで線を省略してどこまで単純にするか、単純だからこそ難しいです。
誰でも描けそう!という親しみやすさがあり、でも描けない!というプラスアルファの個性がある、そういうキャラクターを作りたいですね。

次に韓国のキャラクター事情についてお聞きします。韓国で人気がある日本のキャラクターは?

韓国内で人気がある日本のキャラクターは、やはりキティです。
これはもう世界に出ていますからね。
それと並ぶように最近人気なのは、リラックマです。
キャラクター商品の数も多いですし、売り場にコーナーができているのも、キティとリラックマくらいです。
小さな男の子達にはポケモンをはじめとしたアニメキャラクターが変わらない人気ですし、珍しいところではどーもくんも見かけます。

韓国での日本のキャラクターに対する関心度は?

非常に人気がありますし、実際によく売れています。実際に購入する人達は、日本のものだと思っていないかもしれません。自分が気に入れば、それでいいわけですからね。
2頭身から3頭身の丸っこいものが好まれるのは日本とほぼ同じです。日本からやってきたキャラクターは、アニメキャラクター意外ではとにかく可愛らしいもの、癒されるものが多いような気がします。

人気のある韓国発のキャラクターは? 

韓国発のキャラクターでは、まず圧倒的に人気なのは、「ポロロ」というペンギンのキャラクターです。もともとはアニメーションなのですが、仲間達もカラフルでかわいらしく、子供達の大統領といわれるほどの人気を誇っています。キャラクター商品の数も圧倒的です。
あとは「プッカ」(中華風?な女の子)や、「マシマロ」(猟奇うさぎ)などでしょうか。ただこのふたつは、最近では人気もだいぶ下火になってきた感はあります。

韓国発のキャラクターには、どんな特徴がありますか? 

プッカやマシマロ、ドゥリ、タルギといったキャラクターを見ると、アクが強いというか、キツイ感じのするものが多いように思います。
ちょっと気が強そうだったり、色がはっきりしていたり。
ヒットしているものは、アニメーションが先に人気になり、そのキャラクターが商品化されて売れているという感じです。
ですが、それ以外の大部分は日本と変わらないと思います。
キャラクター商品を見て、日本の文具メーカーのものが入ってきたのかな、と思って調べてみると韓国発のものだった、ということも一度や二度ではありません。日本からの影響を多分に受けている気がします。

最後に、自作のキャラクターの商品化を目指す方たちへ、著作権管理会社でのデザイナー経験を踏まえて、キャラクターを制作する上でのアドバイスをお願いします。

キャラクターのポイントは、わかりやすく、単純で、可愛らしいことと言われています。そこに私の感覚を加えるならば、商品を連想できること、だと思っています。
展開を考えるときには、具体的な商品をイメージして描くのもひとつの手だと思います。
そして、キャラクターの動きのパターンやデザインパターンをたくさん描くことです。目標はファイル1冊が埋まるくらいです。
どういうものが好まれ、ウケて、ヒットするのかは、正直よくわかりません。
ですが、自分自身が好きなキャラクターであれば、描き続けられます。
自分が描きたいと気持ちが向かうものを描いていくことが、結局はキャラクターを育てることになっていくのだと思います。

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プロフィール

北海道出身。
美術専門学校卒業後、著作権管理会社にてデザイナーとしてキャラクター制作、デザイン等の仕事に従事。
その間に、オリジナルキャラクターの商品化を経験。退職後はフリーのデザイナーとして地道に活動。
結婚・出産・育児の間しばらく休業した後、徐々に仕事を再開。現在は韓国で絵本・教材等のイラストを中心に活動中。

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