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キャラクター作家インタビュー10

イラスト制作会社に勤務後、フリーとなり、キャラクターデザインや粘土を使った造形物、アニメーション作品などの制作活動を行いながら、大学で教鞭をとられている小川さんにイラスト制作の現場などについてお聞きします。

イラスト制作会社では、どのようなお仕事をされ、どのようなことを学ばれましたか?

江崎グリコのビスコのパッケージイラストが、初の仕事です。
その後、雑誌とらばーゆの表紙。ファッションビルのポスター、イベント用キャラクターデザイン。可愛い系からファッション系まで、色々しました。
海外にロケに行ったりもしましたよ。
広告はクライアントのイメージを消費者に伝える役割があるので、誰が見ても、綺麗、可愛い、清潔感、を求められます。そんな中で自分の個性をどのように表現すべきか?が難しく、マネージャーと喧嘩しながら仕事をしていました。
会社では、多くの失敗をし、関係者にご迷惑をおかけしながら、画材の扱いから接客までも教えていただきました。

フリーになられてからのお仕事や小川さんが描くキャラクターの特徴を教えてください。

全日空のキャビンアテンダントのキャラクター、パラマウント硝子の羊のキャラクターなどを手がけています。特徴は3Dです。キャラクターは、どうしても似た感じになりますので、3Dにすることにより他との違いをつけるのが目的です。
私が手がける企業用のキャラクターは、クライアントと共に、何十回もの修正を行なって生まれます。ですから最初から強いこだわりは、持っていません。クライアントの想いをどれだけ形にし、表現できるか?それがイラストレーターの腕だと思っています。

キャラクターデザインの流れを教えてください。

まずは、クライアントの信念、姿勢、カラーなどを教えていただき、電車の中や、湯船に浸かりながら、ボーッと、クライアントに提案できるモチーフやテーマなどを考え、アイディアラフスケッチを複数描き、クライアントに見ていただきます。私達がケーキを買う時、沢山ある中で選ぶのが楽しいのと同様に、クライアントが楽しんでいただけるよう、色々な要素を放り込んでプレゼンします。

粘土を使った造形物の制作についてお聞きします。立体作品の制作の面白さと難しさについてお聞かせください。

キャラクター画像 1

んー 粘土の面白さ……単純に粘土に触れていると気持ちが良い。
私は、人には自分に合う素材があると思います。
硝子。鉄。木。土。砂…触れて気持ちが安らぐものに出会えれば、良い作品を創造することができると思います。
粘土で難しいのは、シンメトリーやシャープなフォルムです。CGなら一瞬でできるようなものに時間がかかり空しく感じることも多々…

アニメーションを制作する上での小川さんの役割と、アニメーション制作の面白さと難しさについてお聞かせください。

キャラクター画像 2

アニメーションでは、人形制作を担ってます。
他に、人形を動かす人、撮影する人、編集する人、音楽を作る人がいます。
全員プロで扱うパートが決まっています。各自のスキルアップが目的で始めました。
面白いところは、自分のキャラクターが動くなんて、そりゃー楽しくて仕方ありません。
難点は、体力を必要とするという点でしょうか。
監督は空手黒帯ですが、1mmずつ動かさなくてはならない作業に、腹筋を震わせながら「僕の筋肉は、この時の為にあるんやー」ときばっておりました。

今後挑戦してみたい創作活動はありますか?

ピングーが好きで、アニメーションを始めましたので…ピングーのように、グッズとアニメーションをからめて、世界を創れたら良いなーと思っております。

現在、大学や短大で学生たちにどのようなことを教えていらっしゃいますか?

大学では、「イラストレーターの現場」をお教えしています。仕事の依頼を受け、ラフを描き、イラストを仕上げ、パソコンに放り込み、納品形態にまで持っていく方法を。
こう言ってはなんですが……私も作家なので、生徒がモノを作成していると、私も作品作りがしたくなり、焦燥感があります。でも、嫌ではありませんし、まったく大変でもありません。

 

学生や若いクリエイターたちに対して、作家としての能力をどのように感じられますか?

良い面は、画力のレベルが高く、そして素直です。
悪い面は、動きが鈍く、コミュニケーションが下手。
私の経験上「この人メチャ上手やなー」と羨ましく思う作家に多く出会いましたが、その方々は、いつの間にか業界から消えていきました。
どんなに良い絵が描けてもコミュニケーションができなければ仕事は成り立ちません。
反対に絵が下手でもコミュニケーションが上手ならば、なんとかやっていけますので、積極的に周りの人間とかかわる努力をしてください。

これからキャラクターデザイナーやキャラクター作家を目指す方々にアドバイスをお願いします。

絵のテクニックは描き続けていれば、どんな人でも上達します。
ですからテクニックを追い求めないでください。
あなたは、人と違うモノを模索してください。
似たようなキャラクターが多くあり、出尽くした感がありましたが、ONEPIECEが出てきた時「おおっ、こんなキャラクターもありか」と驚きました。そんなキャラクターを生み出してくださいね。

プロフィール画像

プロフィール

1982年イラストレーター集団(株)スプーン入社。
1991年退社後フリーとなり、粘土を使った造形物、キャラクターデザイン、アニメーション作品などを制作。
1997年テレビ東京(テレビチャンピョン)出演。1992年ニューヨーク3DイラストレーションアワードUSA銀賞、銅賞、受賞。
2008年タカラトミー「きゃらニメ工房」入賞。

プロフィール下部

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